
手話であいさつをしました。
平成17年12月に立ち上げられたNPO法人聴覚障害者生活支援センター「こすもすの家」が、設立10周年の節目の年を迎えられました。12月5日、お祝いの会のご案内をいただきましたので出席させていただき、お祝いの言葉を述べました。
これまで、この「こすもすの家」については、何度もブログに紹介していますので、改めての記載はしませんが、山口県では初の聴覚障害者自らが、行政の助成を受けずに立ち上げられた施設です。全国的に見てもかなり珍しいと思います。(以前のブログはこちら(カテゴリー:視覚聴覚障害)です。)
私は、こすもすの家の皆さんが大好きです。「皆さんのお役に立ちたい」そう思いながらこすもすの家に行くのですが、いつも反対に、皆さんの笑顔と優しい心をいただいて帰っており、「申し訳ないな・・・」と思っています。
耳が聞こえないという事を、メンバーの皆さんは決して否定的にとらえず、いつも明るく前を向いて歩いてこられました。
最初は何もできない人もおられましたが、多くの理解者に恵まれ、たくさんの愛情をうけ、「こすもすの家」は大きく成長してきました。今では、行政ではできないようなことも、自分たちでたくさんできるようになりました。
県立大学で私が講師をする時には、一緒に行ってくださり、学生の皆さんに、
「障害があっても不幸ではないよ。ただ、不便なだけ」
と、一生懸命頑張っておられる姿を見せてくださいました。
ここまで大きく成長されたのも、玉野理事長さんをはじめとするメンバーの皆さんや、いつも傍でお世話をしてくださる多くのスタッフの皆さんの努力の賜です。
式典の後、この10年間の活動を紹介するDVDの上映があり、懐かしい映像がいっぱい出てきました。皆、笑いながら、また涙を流しながら見ました。

清水政幸さんは現在はこすもすの家の職員さんになりました。
その後、記念講演がありました。
① 清水政幸さん『思い出』・・・
ろう者の立場から、「こすもすの家」の活動経過について。
② 俵浩美さん『振り返ると』・・・
サービス管理者として支援の立場から「こすもすの家」のメンバーの様子について。
③ ビサイド相談支援員 磯地美香さん『「こすもすの家」を知って』・・・
福祉の面からのお話。

もちまき
その後、開設の時と同じように、「こすもすの家」の窓から、メンバーによる「餅まき」が行われました。自治会の方たちも多数お見えになり、暖かい声を掛けてくださっていました。
今まで、他の地域では、「障害者だから・・・」と拒絶されたり、疎外されたりすることも多かったけれど、この自治会の人たちは、とても優しく受け入れてくださったそうで、メンバーもとても喜んでいます。その優しさのおかげで、みんながこの「こすもすの家」に集まることができる訳ですね。本当に嬉しい限りで、他の地区のモデルになると思います。
今後20周年30周年に向かって、大きく発展していきます様、みんなで頑張っていきましょう。